争いごとに 巻き込まれ 酷く 傷つき 傷んだ羽を 守るために 鳥かごに 自ら 入った トリが いる 癒して 癒して 治した羽は 怖くて 広げられなくて いつでも 出られる 籠の中 そこで 息を ひそめてる ふと 目に写る 満ちた月 光を 浴びた 黒い羽 意識を 越えた 美しさ それを 眼にした 瞬間に 自分の お役目 思い出す カラスは 口元 弧を描き 錠を 外して 戸を 開ける 自ら 掛けた 罠を 知り それを 見事に 手離した 七色 漆黒 羽ばたいて 勇気を ぐうっと 吸い込んで 高く 遠く 飛び立った 光に 後押し されながら 月に 感謝を 捧げながら