渡れぬ 橋だと 気付いたときは 河原に おりて 静かに 立とう 流れる 音を 受け止めながら 向う岸に 手を振って 少しのときを 過した後は こんな 夕日も あるんだと ひかりが 包んで くれるから とても ちいさな ものだとしても ちゃんと 世界が あったこと ひとつの 世界が あったんだなと きっと みえない さよならが あなたに 伝えて くれるから
bleu
だいは 花が 好きだった 見た目は 漢で 豪快なのに あの子は 「綺麗」が 好きだった 私が 掃除を していると 満足そうに それを 眺めて たまに 化粧を さぼって みると 無言の 圧力 かけてきた 庭に 集まる カモミール あの子は そこに 入って行った 大満足の 笑顔とともに 青い 花を 買ってきたよ 無性に 欲しくて 連れてきたよ 花は とても 小さいけれど 姿勢が ピンと していたの 今年の 庭は 少し にぎやか あの子たちの いた夏を カタチを 変えて つくってみよう あの子たちと 過した 夏を ハルと 一緒に 体感できる 青い色が 濃いハルに 映え 私の こころに 染み込んでくる
North2West4
通りを 車で 走っていると まるで 何かの 祭りのように 白い 綿毛が 飛んでいる 方向性は バラバラだけど あふれる ほどの 数を なして 空に 踊りを 振り撒いている 人の 希望の種なのか それとも 嘆きを 放ったものか あるいは 疑問の 問いかけか みんなの 思いの 様々が 風に あおられ 舞っている 自然のなかの お祭りに 自分も そこに 収まりたいと 特に 意味は ないけれど そんな 風に 心が 言った 自分の 綿毛は どれなのか 思わず 探して しまったよ 苦しんできた 人たちが 羽を 広げた 証なのか 自由に 羽ばたく 前触れなのか 空に 振動 伝わって 祈りが 天に 届いてほしい
サイレント
一時停止が 起きたとき そこの 意味を 考えてみる 当然 側に 居るはずなのに 離れる 理由が わからない 統合している はずの両者が みえない 力に はじかれて そこで 納得する ことば そこで 背中を 押す 風は 互いに 不可欠 「成長」だろう 各々自身の 「自立」だろうと 統合意識に ぶれが 無いなら カギは 「それ」で 違いない その先にある 「自立」と「自信」 これを 自分に 達成させる ここで 起きてくることが 「はじく」力の 逆転だ 割れた ピースが ひとつに なって 本物統合 完成するよ 純度の高い 統合だ
分離
混ぜても 混ぜても 混ざり合わない そんなものや そんなこと それに伴う 関係性 元々 違う 性質や 根本からの 真逆の歩み 同じ ゴールを 目指していても それに 向き合う 方法が 全く 逆で ある場合 そこに 向う 道筋が 互いに 違うものならば 手に手を 取っていたとしても やさしい ベールの 水面下では ただの 足の 引っ張り合いだ 水と油の 価値観は 両者の 根っこを 苦しめる そこを 納得 出来たなら 自ずと 答えは 見えてくる 事実を 事実と 認められたら 罪の 意識は 外れていくよ 深い ご縁が あるならば 切磋琢磨で ゴールして そこで 祝福 あるかもしれない 大きく ものこと 見てみると そんな 奇跡も あるかもしれない 考え 思い 行動が 一直線になる為に
金色
随分前の ことだけど 愛しい 姿が 視界に入った 涼しくなびく 金の毛並と 前へ前へと 進む足取り 咄嗟に 私は 走り出し 「待って下さい」と 声かけた リードを 手にする 優しい人は そっと 止まって 待っててくれた なでることを 許してくれて 私と 一緒に 泣いてもくれた 懐かしくって ありがたくって 何度も 何度も 感謝した かなの 空気に ふれられた あの子の においを 吸い込んだ 色や 香りや 澄んだ 気は ほんとに 人を いやしてくれる やさしい 思い出 ありがとう
循環
新しいものの 誕生を 新たなことへの スタートを 迎えるときは いつだって 終わりと 向き合う こととなる みんな そこを こわがって 手を 離すことを いやがるけれど それは こわくは ないのだと あるとき 気付ける ことがある 卒業するから 入学出来る 卒業証書に 感謝を そえて 次の ステージへ 一歩 踏み出す 当たり前の 巡りの中に すっと 入れば 良いだけのこと 最初は ちょっと こわいけど 恐怖心を 手離して 執着心に さよならを 「自然」ということ 受け入れて はじめて 心は 解放される