「いいんだよ」 「そんなものだから」 なんて やさしい 言葉だ こぼれ 落ちる 涙 真っ直ぐに 澄んだ 瞳 「いいんだよ」 「そんなものだから」 全てを すっぽり 包み込み 全てを 昇華してしまう 許しを こう 人々に 罪に 傷つく 人々に 希望の糸を そおっと投げて しみつく 傷を 癒してくれた
メリーゴーランド
風が 強ければ 強いほど 心が 穏やかに なっていく そんな 事って あるもんだ 強い風に 守られて 自分で 自分を 抱きしめる どんな 世界を 生きて来たんだ どんな 道を 歩いて来たんだ 前を 進む 自分の姿 必死で 追いかけ 問いかける 回転木馬の 流す 涙を あなたは 見たこと ありますか 私は 多分 知っている 身動き 取れずに もがき続けた 自分の 涙と 同じ だから
encore
残りの 生は アンコール そこで 奏でる その曲は 自分で 選んで 自分で 決める 音に あわせて 舞うように ひとつ ひとつの 花びらを 風に 乗せて 泳いでいこう 最後の ひとつを 見届けたとき 静かに 降りる カーテンは 誇りと 感謝で 満ち溢れ 静寂に 在る 佇まい 揺らぐ ことなど ありは しない 残りの 生は アンコール 残りの 生きるは アンコール
ハルへ
あなたは 今 どこに 居るの あなたは どこで 何をしてるの 私は 今も ここに 居るわ ここで あなたを 想って います あなたが 託して くれた 櫂を この子を この手で 育てています あなたの ために 取り替えた 床 あなたの ために 付けた クーラー あなたの ための 青い庭 あなたと 共に 過した ここで 今も ここで 生きて います それは まるで この子の ために あなたが 準備してくれて そんな 風に 感じる くらい 不思議な 時の 流れの なかで 私は この子を この手で 抱いて あなたと 一緒に 生きている あなたに ハルと 名付けた 庭は 新たな 芽吹きが 始まり ました あなたは 見ていて くれていますか ここを 見ていて くれていますか
téléphoner
「うれしい」を 思いきり 表現できるって ステキだな 「うれしい」を 隠すことなく 伝えられるって シアワセ なこと たとえ わだかまりが あったって ほんの少しの 不安な心が あったって そのときに このときに 「うれしいな」って 感じたら 大きな声で 届けてみると いらないものは 吹き飛ばされて きれいな 想いに 満たされてくる 素直に なるって ヨロコビ だ 素直で いるって シアワセ なこと 受話器を 置く手が やさしく みえた 笑顔が ここに 戻って きたよ
誰か答えてくれますか
次から 次への 問いかけに 誰が 答えて くれるのだろう 罪とは 一体 何なのか 正義の 意味が 判らない 人と 人との 繋がりのなかで 罪も 正義も バラバラだ 人が 造った 定義なんて あっという間に 崩れ落ちる 自然の 世界に 沿わないことは いずれ ここから はじかれる 原点 ここに 戻らなければ 調和は 決して 起こりはしない 大自然との 大調和 大きな 大きな 課題だな
オルゴール
ドクン ドクン と 聞こえてくる あの子の 鼓動が 鳴っている 死して さらに 生きている 私の 鼓動と 供に 鳴る 不死鳥の ように 蘇り あつく 太く 舞うように 私の 中で 生きている 戸惑いさえも 手離して 行く先なんて 知らなくていい 残りの時は 踊るだけ 鼓動に 合わせて 踊るだけ 最後の バトンを 受け取った この子と 一緒に 流れに乗って 静かに 確かに 息を 合わせて 生きるを 踊って みようと 思う この子の 名前は カイに しました 舟を 漕ぎ出す 櫂に しました ハルが 託した 最後の バトン 受け取ったのは この子 でした