“トリ”...の声かと 思ったよ

思いきり 身体を グウ...と そらせて

上...を 仰いで 空...に あわせて...

ああ...

“太い 樹”だったんだ

そこから うねるように せり出している

何本もの 枝が あって

さらに そこから 細かく 細かく

線...が いくつも 放たれて

その 一本一本が

まるで なにかの 脈...の ようで

鼓動 が 聞こえて くるみたい

鳴いて いたのは “それ”だった

「キュウウ」 「キュウウ」

今日は 風が とても 強くて

何かが ひっくり 返る...のか

「元に 戻す 強い 力だ」

鳴る音に

 その声...が

  重なって きたり して

やっぱり 春は

 こうで なくちゃね


“いち”...からの “始まり” だ

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