「まつれ まつれ まつり 参らせよ」 神社で お参り していたら 意識のなかに 飛び込んできた その ことば この ことば 16年も 前だけど ずうっと 想って いるけれど 確かな 意味が わからずに 今も それを さがし 続けて その ことば この ことば 力強くて やさしくて 今も それに はげまされ 私を 支えて くれている 「まつれ まつれ」 「まつり 参らせよ」 踊りのような ことば だった
知る
どれだけ 時を ついやせば こころは 納得 できるのだろう ありったけの ことばの意味を 塔婆のように 立てて みても 荒ぶる 想いに かき乱されて ここの この場に ひれ伏すだけだ 私は ほんとに 知らなかったの あの子が 逝って しまうことを 白く 昇る 煙を 見ても 箱に 収まる 命を 見ても 今も 私は 知らないままで 流れる 時に 押しつぶされる いきなり ここに 飛び込んできて あっという間に 上がっていった 私は それを 知らないの 知るとは なんて 残酷なこと
ガロ
夜明けに 鳴く鳥 奇跡の 鳥だ 冬至の さくを 越えたとき ガラッと 変化が 現れる 過去から 今で 今から 未来 宇宙でみると 元旦でしょう 古いものから 新たなものへ 見事なほどの 切り変わり ”日”のエナジーの 強い時だ 空を 仰いで お参りしたら いらないものを 脱ぎ捨てて 新たな おひさま あびましょう 宇宙 元旦 おめでとう
乳香
ベージュが ラッパを 吹いたとき 鈴のような 声が鳴る 静かで やさしい カリスマが 周りの 空気を 整える ポジティブ エナジー のっかり過ぎず ネガティブ エナジー はねつけ 過ぎず 丁度の具合が 出来上がる フランキンセンス の 香りのように 乳白色の あかりが 灯る
リミット
春は とっくに 過ぎたのに 強い 風は なかなか 止まない 「これでも まだ目は 覚めないか」 心の中に 音が 響く 人の数だけ 意味が あって 自分に 合う音 聞き分けて 希望に 耳を 澄ます人たち こわくて それを ふさぐ人たち 逃げてる 場合じゃ ないんだな 音を受け取り 風に乗れるか それとも 足元 すくわれるのか どちらにしても 自分次第だ 時が 変わって いくんだな 理由なんて ないけれど そんな 風に 思ったよ 2022 6月 記
ストレングス
どうしたって 納得いかず そこで 苦しむ 人たちへ そこから ただちに 離れる ことだ ぐるぐる ぐるぐる くり返し 同じところを まわり続けて 自分を 無視して 頑張りつづけ なのに 見えてる 風景が まったく かわらないのなら そこに 決して とどまらず そこを さらっと 手離してみる そしたら 次に 進めるよ 納得のいく 気の合う 場所へ エネルギーを チャージして 前へ 進めば いいんだよ 気が合うってこと 大事だよ 気が合ってこそ 力は まわる 自分の 心を 明け渡さない 乗っ取られるのは イヤなんだ
眠れる森
ハルと歩いた 道の途中に いつも立寄る ”小さな森” があった 時々の雨宿り 四つ葉のクローバーの おくりもの 暑い日には ちょこっと 木陰を お借りして 一年前の 秋の終わり 二本の樹から 何かを感じた 燃えるような 真っ赤な紅葉と 透き通る様な 黄色のイチョウ 小さな森の 小さな樹だけど 去年の色は 格別だった まもなく そこは 形を変えた 家が建つことに なったから 二本の樹たちは 知ってたのかな 自分の最後を わかっていたのか そんな 風に 思うくらいの 強烈な 色だった 訴えかけて くるほどの 激しく 美しい 色だった