お見送り

桜は 散って

椿は 落ちる

梅は こぼれる だったかな

自然の なかに おさまって

自然の 理に 寄り添うように

ここを 離れる そのときの

様々にある 表現に

ひとつの 世界の 完成を みる

私自身の 希望としては

「お里帰り」と させてほしいな

人の命を 見送った あと

どんな 種が まかれて いるのか

どこに それが まかれて いたのか

残った者は それを 探し

芽吹きを しっかり 見守って

開花の為に 力を尽くす

心からの 感謝と共に

真の供養が あらわれる

マイルール

ちいさな ため息 ひとつ ふたつ

なんだか ちょっと 息苦しくて

深呼吸を して みても

深く 息が 入ってこない

「こんな ときは 動いちゃえ」

動いて 動いて 何かを 落とす

余計な ものは 払って しまう

身体が 汗を 出したがる

こころが 空に なりたがる

自分の 機嫌は 自分で とろう

他人から それを もらっても

ほんとの 満足 得られない

一時しのぎの 喜びは

あっと いう間に 居なくなる

面倒くさいなと 思っても

「自分の気分は 自分で上げる」

やっぱり これが 私は好きだ

ここ

ここが 私を 強くした

ここに 住んで 29年

風の強い この街に

私は 鍛え上げられた

平安 求めて 来たけれど

とても 無傷じゃ 居られなかった

こころも 身体も 流れる ときも

限界ギリギリ 強要される

眼には 視えない その「気」でさえも

私に 圧力 かけてくる

逃れられない 苦しみに

逃げ場を 失う 魂は

強くなるしか 道はなかった

「自分で 望んで 来たんだな」

初めの 記憶を 想い出す

夕日の きれいな この街が

私に 世界を つくってくれた

7月8日を返してください

あの日を 丸ごと 戻して 下さい

やさしい 笑顔を 返して 下さい

見えない ところで 動いて くれて

こつこつ 土台を 築きながら

多くの 人々 支えて くれた

なのに 祈りは 届かなかった

幾度も 出会った 悲しみだけど

こんなに 感謝が 含まれていて

だから 祈りは 続けてみよう

少し 力が 湧いてくるから

心は どこに 居るんだろうと

遠く 空を 見上げたら

いつもと 少し 違う 虹が

そこに スッと 立って いたの

みんなの 涙で 生まれた 虹だ

やさしい こころは これからだって

強く 支えて くれるだろう

約束

かなは 私を 守ってくれた

たぶん だいも そうだろう

特に かなは 強力だった

ちからを すべて 使ってくれて

限界 超えても 守って くれた

なんて ことだと さけんで みても

そのとき 気付けず 悔やんでみても

ときは 決して 戻らないけど

だけど 今とも 繋がっていて

ちゃんと 世界は つくられていて

もらった 力を 大切に

使う 方向 間違えず

進む 姿を みてて ほしいと

やさしい 笑顔に 頭を 下げる

心の骨を 強くするよと

あの子たちとの 約束を

FRONTIERE

渡れぬ 橋だと 気付いたときは

河原に おりて 静かに 立とう

流れる 音を 受け止めながら

向う岸に 手を振って

少しのときを 過した後は

こんな 夕日も あるんだと

ひかりが 包んで くれるから

とても ちいさな ものだとしても

ちゃんと 世界が あったこと

ひとつの 世界が あったんだなと

きっと みえない さよならが

あなたに 伝えて くれるから

bleu

だいは 花が 好きだった

見た目は 漢で 豪快なのに

あの子は 「綺麗」が 好きだった

私が 掃除を していると

満足そうに それを 眺めて

たまに 化粧を さぼって みると

無言の 圧力 かけてきた

庭に 集まる カモミール

あの子は そこに 入って行った

大満足の 笑顔とともに


青い 花を 買ってきたよ

無性に 欲しくて 連れてきたよ

花は とても 小さいけれど

姿勢が ピンと していたの

今年の 庭は 少し にぎやか

あの子たちの いた夏を

カタチを 変えて つくってみよう

あの子たちと 過した 夏を

ハルと 一緒に 体感できる

青い色が 濃いハルに 映え

私の こころに 染み込んでくる