再開

心が 泣いて いるのに

「たすけて」...と
悲鳴を あげているのに

しらんぷり して
 耳を ふさいで
  聞こえない ふり

そこに
 どんな 意味が あるのか

一度ぐらい
 ちょっとだけ 立ち止まって

その声を
 聞いて あげたら どうだ

その声に
 寄り添って あげたら

一度ぐらい
 心を
  暖かな 安らぎの中で
   大切に 大切に
    なでで あげても
     いいんじゃない

置いてきぼりに
 しないで あげて

ないがしろに
 しないで あげて

心が
 小さな 小さな
  子供の ように

泣きじゃくりながら
 追いかけてくる

”まって”
”まってよ!”

何度も 何度も
 転びながら
  それでも
   追いかけて
    きてくれるのに

ほんとだね
 忘れたふり...
  さえも

忘れてしまってた
 自分のこころ

迎えに 行こう
 会いに 行こう

いっぱい いっぱい
 あやまって
  傷の 手当を
   してあげよう

これからは
 いつも
  一緒...だ

ずっと...
 ね

おままごと

ていねいに
 料理をつくってみる

別に
 特別なものではなくても

ゆっくり
 やさしく
  つくっていると

そこから でてくる
 すべての 音が
  心地 良いことに
   気が付いた

まな板を
 両手の前に置く

たった
 それだけの
  作業でも

耳に響く その
 音は
  いつもと 全然 違うんだ

はい どうぞ...と
 まな板が
  私を 歓迎してくれる

”ごはん つくらなきゃ”ではなくて

”どんな
  ごはん
   つくろっかな”って気分
    になってくる

音を
 楽しんで
  遊んでいたら

そのうち
 料理が
  出来上がる

こんな 感じで
 つくっていると

なぜだか
 色まで
  カラフルで

子供のころの
 ”おままごと”
  思い出しちゃうよ

いっぱい
 かわいい
  ごはんを
   つくったら

うちの
 おじいちゃん
  若返ってくるかもね

うん いいかも...

これ 楽しみながら
 日々
  観察してみるか


あ...
 ごめん
  こんな言い方

”おじい”...に
 失礼
  だよね

あ...
 でもさ

ほんとに
 若返ってきたら
  すごいよね

水玉模様の
 かわいい
  パジャマを
   プレゼント
    するよ

おお...
 なんか...
  さらに 楽しく
   なって きたぞ

去年から

 我が家の 一員

”うちのおじい”...だ

一人ぼっち...に
 なっちゃって 不安で たまらなく なっちゃって

来たばっかのときは

どよーーーん
 だったな

...あれから 一年

最近...やっ...と

ポヨーーンって
 感じで

よーし
 そのうち シャキリーン!...と

”桜 ピンクの
 おじいに
 変身...させてやるわ...て

...なんてね

ねぇ だいくん
 今日は
  外は
   雨だけど

この
 台所...は
  快晴...だ

ねぇ かなちゃん
 やっと...だ
  やっと ここまで
   これた

かなに いっぱい
 しかってもらって...

たくさん たくさん
 はげまして
  もらって

一年...

 かかったよ


この子たちに

 心からありがとう


ねぇ かなちゃん

 今日は 少しだけ

   泣いても

    いいよね

かくれんぼ

”みつけて もらうこと”

 かくれる 意味は
  ここに ある

みつからないよう
 精一杯...の
  努力をして

それからの

”みつけて もらえる”という
 大きな 喜び

おもて...では
 みつからぬよう
  必死で 息を こらす

うら...では
 みつかったとき...の
  自分の 表現に
   胸...が 踊る

ここ...で
 反転 か

みつかった者は
 なぜ...か
  意気揚々と
   おもてに出る

みつからなかった者
 息を止めたまま
  じっ...と
   そこ...に
    とどまって

ねえ
 きっと

みつからなかった ひと
 山ほど いるよね

置き去りに
 された ひと たち

かくされた ままの
 ひと たち

みつけて もらうまで
 じ...っと
  待ってる ひと
   どれくらい
    いるんだろ

....
だからさ


”時間だよ”

 ”出て こようよ”

合図の
 笛を
  吹いて みようか

合図の
 鈴...を
  鳴らして みようか

じ...っと
 耳を
  すましているから

たぶん
 きっと
  聞こえるよ

戸...を開けて
 出て こようよ

ね

 自分...でね

カラス

”キセキ”...だわ
 自ら進んで 病院へ

歯医者以外は
 よほどじゃないと
  足が 向かない
   ”ビビリ”...ですから

今日は なんとなく
 ”行ってみよーかな”...って

数か月前から
 気になってた
  ひざの裏のプックリ感

レントゲン と 触診のあと
「水が たまっているので
  注射で 抜きますね」

「大丈夫 心配ないですよ」

”注射”という フレーズに
 思わず 「キャ~~」て
  言ってしまった

先生様...少し 苦笑い...
 看護師さん...ポ.カーン

ですよねぇ
 そーですよねぇ
  年甲斐もなく
   すみません

あっという間に
 治療は終わり
  抜いてもらった
  ”水”を見せられた

おお
 思った以上の
  量だった

すごいな

先生様...に
 感謝だわ

身軽...になった気分で
 歩いて 歩いて 歩いて...

だって
 バス待ち 1時間
  まさか タクシーはもったいない

歩き...ながら
 ふと 思った

 ”水”...か
 ”流れ”...が
  よくなかったのか

”とどこおり”...

「軽快に
  巡かん
   させよ」...と

どちらからか...の
 お知らせですな

「了解」...で
  ございます

ということで

その...足...で

土地神様の
 神社...で お参り

「ありがとうございます。」...と
...で

間髪入れずに
 頭の上の方...で

カラスが 鳴いたわ

「カア!」
 おっきな 声 だったわ

あー びっくり...
 だわ

ハタ

NHK杯
 宇野君 フリー

”サムライ”が
 見せてくれた
 「日の丸」...だ

なんて 立体感のある
 ”ハタ”なんだろ

胸が いっぱいに なる

彼...だけでなく

日々
 長い ながい 時間を

努力...と 共に
 つなぎ ながら
  むすび ながら...の

すべての 選手に
 感謝 と エール を

そんな 気持ちに
 させて くれる
 ”サムライ”...に

こころ からの
 ”ありがとう”...を

ここにも
 在る
  原点回帰

これは
 たぶん
  はじめて...だ

”日 出ずる国”

 こころの

  ほこりだ

もみじ

”色”が 身体に
 入ってくる

なんだろ これ

シューシュー
 ゴーゴー
  入ってくる

向こうから だ

足りない”色”
 私を 見つけて
  入ってくる

こりゃあ
 おもしろい

散歩で 出会った
 もみじの木

お日様 あびて
 オレンジ マゼンタ

濃くて 強い
 赤...も
  入る

その足元...も
 何だ
  これは

あまりに きれいで
 息が 止まるよ

うずのように
 巻きながら

私の 身体に
 入ってくる

元...の気に
 なれるよう

元...の気が
 整うよう

”助け”が
 入る

サンキュー...
 だ

とり

無...だ

ここから はじまる
 恐れるな
  無...を

この
 力強さは なんだ

気...が
 付くのか

ゆらぐ 意識は
 ここには ないな

朝に
 みる
  流れ...
   の中で

”たくましく
  なれ”

写る 画面に
 とりが
  飛んだ

”表の とり”と
 ”裏の とり”

それを...
 みた

本物の
 朝の
  中で

2021.11.9