もし 一度だけ タイムスリップを許されるなら 私は 縄文のときに行ってみる その空気 吹く風を受けて その音をきく 流れる水をあび 口にふくんでみたい 両手でその冷たさを感じ 太陽をあび キラキラと光っているであろう その水に 自分を映し出してみたい 木々はどんなかな。 花々は 虫や 蝶々は。 トンボも居るかな。 自然界に有る それらすべてに 会いに行きたい。 人々は どんなかな。 どんなことばで 交流しているのかな。 どんな服を 着ているのかな。 きっと おしゃれな人たち 沢山居ると思う だって 最高に美しい アートのような 風景の中で 日々を送っているんだもの。 長くは着れなくても その時々に応じて 機能性もしっかりしていて それでいて 自然の中にある 色味を使い 遊びごころも 満載だったり どんな風な 美しさなのだろう 考えただけで 体温が上がりそうだ。 お化粧はどんなかな。 髪はどんな風に 結んでいるのかな 現代人を はるかに超える 美しい人たち かしこい人たち いっぱい居たりして... だとしたら そっと 秘密にしておかなきゃね。 タイムスリップ 終わって 帰ってきたら 記憶は消してもらおう 心の中にだけ ”なんとなく”って感じで 残っていれば 多分 充分です。
色
あの子たちが いってしまって 私の中から いくつかの色が 消えた。 そして その後すぐに 魔法のように 現われた ハル。 この子は 濃くて とても強い色を 持っていた。 まるで 私の中の 色が 減らないように なっているみたいだ。
雲
まるで 竜巻のような雲 夕日が沈みかけても さらに明るく 美しい水色の空に 真っ白な真綿のような 帯状の何本かの雲に かこまれて 少し渦巻いて 上に昇っていく 少しだけ 薄っすらと オレンジ色が差していく ”アート”だな。 その竜巻の雲 どんどん形を変えて それは 人の顔のようにも見え その口が 何かを言っているようだ まるで 私の問いかけに 答えてくれているみたいだった 竜巻の雲か。 今の私の 心かな。 そして 問いかけへの 答えは たぶん ”自分のことは 自分で決めろ” ...... 甘えを許さない 手厳しさが 好きなんだよな。 たまには 甘えたいけど...。
土地神様
土地神様 神社でお参り 打つ手の音が 心地良いな 願いごとは 浮かんでこない ただ ここに 居たい それだけ。 ”清め” ふと、心の中に響いた 思わず ”祓え給い、清め給え、 神ながら守り給い、幸わえ給え” ゆっくりと 唱える。 風が吹いた 強くはないが。 甘い香り 少し香ばしくて やわらかくて 前にも 感じたことのある 香り ”栗の木だな” 夫が言った。 そうなんだ 栗の木なんだ いつも見ているのに はじめて出会った気がする なのに 何だか 無性に 懐かしい
太陽の窓
カーテンをぬった。 だいとかなが 並んで よく外を眺めていた 階段を4段上がったところ 小さめの窓。 夕方からは ”律儀におとーさんの帰りを ずっと待っている” だいの 貸し切りの場所だったね。 私も 大好きな窓、 通りかかる人たちに 手を振ったり 通りかかる人たちと その窓を開けて いっぱい おしゃべりをしたり。 この窓 たくさんの人たちの 笑顔をしっている この窓 何人かの人たちの 悩みをしっている 学校の行き帰り 子供たちの たくさんの笑顔や 時折みせる 不安そうな表情 私が 今では すっかり忘れてしまっていることも きっと 全部覚えているはず。 小さいけど 大きな窓だな。 出来上がったばかりのカーテン。 仕上げに アイロンをかける時の喜び。 少しドキドキしながら 窓に着けた。 今日は風が強いな。 今着けたばかりなのに ”もう ずっと前からお役に立って おりますよ”とばかりに ぴったりだ。 ゆうゆうと 風になびいて 自身満々ではないか。 だいとかなは このカーテンの中で かくれんぼだろ きっと...。 そういえば きのうの朝 起きがけの 私の耳の中できこえた ”太陽の窓” という声。 声の主はわからないけど せっかくだから この窓にいただこうかな。 ”太陽の窓” 幸せな日だ。
罪悪感
かなが怒った ”お母さん ちゃんと前に進んで下さい” ”逃げちゃだめだよ” ”苦しくたって 進むしかないんだよ” 罪悪感とはこれ程までに苦しいものだったか 人に傷つけられるより ずっと きついな...... 止まってたって、苦しいんだ 後戻りしたって、苦しいんだ 乗り越えられるとしたら 前に進むことだよ 少しずつでも いいから そうしていたら 進んでいることで 自信がついてくる 強くなってくる 心に 体力がついてくるんだよ そうすることで "罪悪感”というものに対して 今までは ただ ただ 苦しいだけだったのが きちんと 向き合い しっかり 味わって 昇華 することが できるかも しれない または 完全に昇華できなくとも 人生の教訓として 側に居ることを 受け入れられるかもしれない さらにいえば もしかしたら ここぞという時に ”頼れる良き友人” そんな存在になっているかもしれないな。 そうだったら 素敵だな 罪悪感か.... ハードル高いが 頑張ってみるか。 前に進もう 心に 体力をつけよう それしか ないな サンキュー かな